10月25日に開催した静岡銀行主催のセミナーに弊社代表の藤澤と取締役の廣瀬が講師として登壇して講演いたしました。
最大200名のオンラインセミナーでしたが、200名を大幅に上回るお申し込みを頂き、当日も満席でのセミナーとなりました。静岡銀行主催セミナーでは過去最大規模の集客数だったとのことで、ご参加頂いた方々ありがとうございました!
当日のセミナー資料をお見せなしながら、「キャッシュを残し、資産を作る」不動産経営術についてレポートします。
ヤモリのミッションは不動産の民主化
投資や資産形成に関心ある人でも不動産はよく分からないし、怖いなという人も多いかと思います。
これまで不動産投資は金額も大きく、ネットでは不動産業者の情報で溢れていて、何を信じていいか分からず多くの方々にとってハードルが高いものでした。
そこでヤモリは、デジタル技術を駆使して、より多くの人が安定収益を得られる不動産オーナーとなること、そして一人一人が自己実現のために働けるような社会を作ることを目指しています。
購入しようとしている物件は本当にキャッシュを生むのか?
不動産投資に関心を持つと、不動産業者から都心のワンルーム投資を勧められることも多いかと思います。都心の不動産価格は落ちにくく、30年後の定年後の安定資産になるから、年金の代わりになるから、節税になるから、と色々な営業トークが出てきます。都心ワンルーム投資を鼻から否定するものではないですが、重要なのは不動産投資で何を目指すのか?をはっきりさせることです。安定収益を得ながら資産形成するならば、その物件がキャッシュフローを生むのか自分で数字に落として冷静に判断する必要があります。
上の図は平均的な都内区分マンション投資の収支例ですが、ランニング費用も計算に含めると月々の収支が赤字となるケースや全く収益が出ないケースもあるので注意が必要です。
それではどんな物件を購入すればいいのか?
毎月のキャッシュフローも十分に出て、長期的に物件価格も右肩上がりで、自分の手持ち資産でも大きなリスクを取らずに買えるような物件。残念ながらそのような物件はなかなか見つかりません。
まずは、収益性と資産性はトレードオフの関係にあることを理解しましょう。上の図は北海道・東北・首都圏の地域別1棟マンションの比較です。北海道・東北の方が、首都圏と比較して、利回り(収益性)が高く、物件の平均価格も安いことが分かります。まずはご自身で不動産事業の目標を立てて、それに向かって何を優先するかを考えて投資する資産を選んでいく必要があります。
ヤモリが推奨するのはまずはキャッシュを残して、資産を拡大していく方法
30年後の不動産価格を予測するのは非常に難しく、足元の収益性ではなく将来の資産性を優先する不動産投資は、多額の資産を持たない個人投資家にはお勧めしていません。個人投資家が資産形成していくには、まずはキャッシュが残るかどうかの収益性を優先して判断することが大切です。現時点の賃貸需要、賃料推移、初期費用など確かな情報を元により精緻に収益性を判断することができます。
キャッシュを残す不動産事業では、不動産購入前と購入後で事前にしっかりと知識をつけた上で経営に取り組む必要があります。ここでは、その中でも大切な5つのポイントを取り上げています。
1️⃣ 賃貸需要があるか見極めるヒアリング調査
購入物件のエリアで賃料はどの程度か? 空室の場合、どの程度の賃料であれば案内できそうか? 想定される入居者はどのような方か? リフォームはどの程度まで必要か?
上記のようなポイントは、購入する物件の種類やエリアによって異なります。購入前にエリアの不動産会社から事前にヒアリングして自分で調査することが大切です。
詳細はヤモリの学校2限目を参考にしてみてください。ヒアリングの手法やヒアリング項目詳細については、ヤモリの家庭教師で公開していますので関心あることは是非ご検討ください。
2️⃣ 自分で必ず収支シミュレーションする
不動産業者からの提案書を全て鵜呑みにして投資判断することは避けましょう。ヒアリングして需要調査をした上で、一度自分で物件の収支シミュレーションを作ってみます。EXCELでは知らない内に数式ミスにより計算がおかしくなっていたり、瞬時に複数の前提条件を分析できない、とにかく使いづらいという皆さまから声が多く、ヤモリではシミュレーション機能を開発して無料で公開しています。
シミュレーション詳細 を見て、まずは試しに自分で数字を入れてみて、どの程度の条件であればキャッシュが残るか感覚を掴みましょう。過去に検討した物件もシステムに保存しておけるので、自分の経験と知識の蓄積にもなります。
3️⃣ 需要に合わせて最適なリフォームをしていく
実際に貸し出すにあたって、最低限どこをどのくらいリフォームする必要があるかを見極めて、工務店とリフォームを進めていきます。最初はどこをどの程度、いくらでリフォームすれば良いかなかなか分からないと思いますが、ここでも不動産会社や工務店の提案を鵜呑みにせずに、事前に知識を付けて臨んでいくことが重要です。詳細はヤモリの学校3限目を参考にしてみてください。
リフォームの見積もりの取り方、それぞれの単価表、リフォーム指示資料など詳細はヤモリの家庭教師で学ぶことができます。
購入してからがスタート、収支管理ソフトでKPIを把握
物件を購入できてから、いよいよ賃貸経営がスタートします。毎月の家賃収入や元利返済、その他費用など物件毎にデータで残して管理していきましょう。特に空室率・滞納金額を把握して、収益を最大化させながら、突発的な修繕費用などの妥当性を判断して費用の最小化に努めていきます。 このように物件の収支をデータでしっかりと管理して、関連書類データをクラウドでまとめて保存管理しておくことで、融資申込時にも活用できて金融機関からの評価も上がります。更に、将来物件を売却する際にも、過去のリフォーム実績や収支実績を瞬時に渡せるため、売却価格の向上にも繋がります。
保険を活用してリスクに対応する
賃貸経営では様々なことが発生するリスクを抱えています。地震が起こって建物が壊れた時どうするか?入居者が孤独死されてしまった時どうするのか?起こりうるリスクに対して、対応策を事前に考えておくことが大切です。火災保険や地震保険の保証範囲と金額・オプション内容を理解して、購入後の賃貸経営を安定させていきます。火災保険のポイントについては、ヤモリの学校5限目でも説明していますので是非参考にしてみてください。
融資において大切なのは人
今回静岡銀行主催セミナーということで、融資に関する参加者の質問に対して静岡銀行からもご回答頂きました。静岡銀行の融資条件については、ヤモリの学校銀行解説 で詳細を説明しています。最後に静岡銀行の担当者からは、属性や物件条件は一定設けているものの、金融機関として融資する上で大事にしているのは、取り組む人であるというお話もありました。不動産を”投資”としてではなくて、”事業”として捉えて、キャッシュを残し資産を作る不動産経営術を実践していきましょう。
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